読者です 読者をやめる 読者になる 読者になる

頭の中の感想置き場

映画、アニメを中心に感想や想いを綴っていきます

2016年上半期映画ベストテン

ベストテン&ワーストテン 映画雑談

どうも、マリオンです。とうとう1年も半分終わってしまいましたね…あっという間に過ぎてしまったなと感じてしまいます。という訳で映画好き達の恒例行事?である上半期映画ベスト10を発表したいと思います。

 

ちなみにベストテンにエントリー出来る映画の条件は以下の通りです。

  • 2016年1月から2016年6月までに劇場公開された映画
  • 2016年1月から2016年6月までに発売されたディスクスルー映画
  • 2016年1月から2016年6月までにNetflixで配信されたNetflix制作のオリジナル映画

当たり前ですがこのレギュレーションを満たしていても私が鑑賞していない作品は選考対象外です。また劇場での鑑賞、レンタルDVDでの鑑賞など鑑賞方法は限定しません。今回は24本がエントリー対象作品となりました。

 

それでは10位から発表していきます。

 

 

第10位:キャロル

www.youtube.com

まず目を引くのは絵画のように美しく切り取られた1950年代のニューヨークだ。当時の雰囲気が画面から匂い立ち、一つ一つの場面がとても美しい。そんな美しさに包まれて描かれるのは、自分にないものに憧れ、お互いに惹かれ合っていく2人の女性の物語だ。彼女達の恋模様から感じる熱いときめきや深い切なさに心が締め付けられる。だが2人の恋は当時では決して許されない恋であり、描くことが出来なかった恋だった。そんな時代に自分らしく生きることを選んだ彼女達の行動に感動するとともに、彼女達のときめきや切なさを普遍的に感じることのできるこの感覚を決して忘れてはいけないと強く思う。古っぽい映画に見えるがとても現代的な映画だ。

 

 

第9位:セーラー服と機関銃 -卒業-

www.youtube.com

今作は興行面で大コケしてしまい、映画としてもチープで目も当てられない出来だっと言われることが多い。だがそれでも一際輝くものがある。それは「千年に一度の逸材」と呼ばれた橋本環奈の等身大の魅力だ。大人の男達相手に堂々と演技する姿はたくましく、唐突に始まるアドリブっぽい掛け合いはアイドルを離れた日常の姿を連想させる。それでいて「若者が切り開かなきゃいけないんだ!」という主題を一手に背負って危険な戦いに挑む様はハードボイルドで、ヤクザの組長として戦う星泉と儚くも厳しい世界で戦うアイドルとしての橋本環奈と重なる。自分はこの映画で橋本環奈というアイドルのポテンシャルを初めて知ることができたのだ。

 

 

第8位:オデッセイ

www.youtube.com

火星探索チームに所属している宇宙飛行士達が直面した史上最悪の遭難事故…水も空気も食糧もない火星に一人で取り残され、救助は4年後にしかやってこないという状況は誰だって絶望してしまう。そんな状況を主人公達は人類の英知である科学とユーモア、そしてチームワークで打破していく。一人の人間のために敵対関係やイデオロギーの垣根を超えて協力し合うことや、どんな状況でも諦めずに知恵を絞っていくこと、絶望を跳ね飛ばすユーモアさは人間だけが持ちうる最高の武器であり魅力だ。そんな人間の美徳を丁寧な科学考証と陽気なディスコソングに乗せて高らかに宣言する。主人公達のユーモアとチームワークに大きく勇気づけられる傑作だ。

 

 

第7位:ヒメアノ~ル

www.youtube.com

今作は優柔不断でお人好しな青年とちょっと気持ち悪いバイト先の先輩、先輩が憧れるかわいいカフェ店員の三角関係を描くラブコメディなのだがどこか様子がおかしい。呑気なラブコメディが展開されているはずなのに、なぜか得も言われぬ緊張感がずっと離れない。そしてその緊張感の正体から本格的に睨み返されてしまう瞬間に、背筋が凍るような恐怖を味わう。そこから破壊衝動へと突き進んでいく様は何とも言えない興奮に包まれると同時に、そうならざるを得なかった残酷な運命と弱者の叫びに涙を流す。役者陣の自然で狂気に満ちた演技も素晴らしく、ユルいコメディに見えて実はヤバい人間の本質を突いてくる吉田恵輔の新たな傑作だ。

 

 

第6位:スポットライト 世紀のスクープ

www.youtube.com

世界的に横行していたカトリック教会の神父達による児童への性的虐待が組織ぐるみで隠蔽されていた…拠り所となるはずの信仰に傷つけられ、その事実が黙殺されていた事実に怒りがこみ上げる。そんな組織の横暴を白日のもとに晒すために、静かな戦いを続ける記者達のジャーナリストとしての意地と矜持に尊敬の念を抱いたと同時に、普通の人々が大きな組織を相手の勇気を持って立ち向かう姿に感動した。また俳優陣の演技アンサンブルや抑えた演出、巧みな脚本によって、きちんと手に汗握るエンターテイメントになっているのにも唸らされる。組織による暴走と同調圧力の恐ろしさ、事実を知らしめる抑止力としてのジャーナリズムなど考えさせられる傑作だ。

 

第5位:デッドプール

www.youtube.com

今作が異彩を放っているのはやはりデッドプールの魅力によって支配された映画だからだと思う。まるでデッドプール自身がやりたい放題しながら映画自体や観客に干渉しているようなメタフィクション構造、破天荒さを加速させるギャグや楽屋落ちネタ、最近のアメコミヒーロー映画には見られない暴力描写など彼だからこそ出せる魅力がむしろ新鮮に感じる。それでいて、愛した女性を一途に愛し続けるピュアさがまたギャップをくすぐる。どんな不幸も全てギャグにして、邪魔する者は皆殺しにしても貫く純情派な無責任ヒーローに主演のライアン・レイノルズのキャリアを重ねつつ、「真のヒーローは外見では決まらない、中身なんだぜ」と体現するデッドプールに男泣きだ。

 

 

第4位:海よりもまだ深く

www.youtube.com

作家としての夢を追いかけるあまり、大切な幸せに気付かないまま時が進んでしまった主人公のダメっぷりが自分を見ているようで身につまされると同時に愛おしくて笑ってしまう。そんな主人公を通じて描かれるのは海のように深い部分で繋がっている家族の縁と人生の折り合いだ。どんなに嫌っていようが、離婚しようがずっと付きまとってくる家族の縁は時に面倒くさくもある。だがその縁こそが自分をそっと支え、自分がなし得なかった夢を受け継いでくれることもある。そうやって家族と人生は続いていくのだと愛ある眼差しを向けてくれる。家族の縁の中で理想と現実の狭間にいる自分にとってこれほど刺さる映画はないかもしれない。

 

 

第3位:ズートピア

www.youtube.com

もうアニメとストーリーのクオリティが凄まじいの一言に尽きる。動物達の動きや表情の豊かさはかわいらしく、動物達のサイズや特徴が生かされたズートピアの街並みは見ていて飽きない。またバディムービー、サスペンス、ギャグ、現代的メッセージを過不足なく描き切り、伏線もきちんと消化してしまう脚本は完璧だ。そして無意識に潜む差別意識やステレオタイプを社会風刺として忍ばせつつ、多様性を認め合うことの素晴らしさと夢を諦めないことの大切さをメッセージとして込める。シンプルで当たり前のことを批判を恐れずストレートに伝えてくれるのがディズニーのいいところだ。文句のつけようのない完璧さに可愛げがないと思ってしまうほどの傑作だ。

 

 

第2位:ボーダーライン

www.youtube.com

今作の魅力は美しさを感じるほどの恐怖感と中毒性のある視点の変化だ。主人公が観客と同様に事態の全容が掴めない状態で参加することになるメキシコ麻薬カルテルとの戦いは終始得体の知れない恐怖感に支配され、麻薬カルテルの本拠地での移送任務や密輸トンネルでの制圧作戦はとてもスリリングで死の匂いが充満していてもはや美しい。そして果てしない戦いの中で正義を成すために悪になることのジレンマに悩む主人公の前に麻薬戦争が生み出した悪魔が姿を現すことで事態の深刻さを叩きつけられると同時に、悪魔の視点による復讐の旅路が始まる…この美しくも恐ろしい煉獄とスリリングな麻薬戦争の世界に完全に虜になった。

 

 

第1位:アイアムアヒーロー

www.youtube.com

日本からこんなに素晴らしいゾンビ映画が誕生するなんて誰が想像しただろうか?ゾンビ映画のキモであるグロテスクな造形は一切手加減ナシで、日常がゆっくりと崩壊していく様を描くための前フリと長回し、クライマックスの総力戦に胸が躍る。そして妄想でしか英雄になれないダメな男が、必死に愛する人達を守るために大きな勇気を振り絞り、本当の英雄となっていく様に手に汗握る興奮と感動が巻き起こる。主人公がロッカーの中で何度も臆病な妄想をはねのけて助けに行こうと葛藤する場面は今年屈指の名場面だ。今作は間違いなく日本でしか作ることが出来ない新しいゾンビ映画であると同時に、世界と肩を並べていけるほどの大傑作だ。

 

 

…というわけでこのようなランキングになりました。

  1. アイアムアヒーロー
  2. ボーダーライン
  3. ズートピア
  4. 海よりもまだ深く
  5. デッドプール
  6. スポットライト 世紀のスクープ
  7. ヒメアノ~ル
  8. オデッセイ
  9. セーラー服と機関銃 -卒業-
  10. キャロル

 

まだ半年しか経っていないにも関わらず、傑作ぞろいで決めるのに苦労しました。べストテン候補だった作品は以下の作品です。

 

現時点で24本しか鑑賞できていないので正直不完全なランキングだなという感じです。下半期で見れなかった映画をカバーできるといいのですが…あとまだレビュー記事が書けてない作品がいっぱいあるので少しずつ書き進めていきたいですね。

 

ちなみに上半期ベストテンは自分の中で年間ベストテンの途中経過という立ち位置なので、下半期でガラリと変わるかもしれないし、逆に上半期ベストテンに入れなかった映画が入ってくることもあります。さて下半期はどんな映画と出会えるでしょうか?年間ベストテンをお楽しみに!