音楽映画ベストテン
ワッシュさんが2007年から続けている映画ベストテン企画。存在だけは知っていてなんとなくスルーしていたのですが、ブログを立ち上げた今回を機に初めて参加しようと思います。今回のテーマが「音楽映画ベストテン」ということで僕のベストテンはこちら。
- セッション(2014年、デイミアン・チャゼル)
- インサイド・ルーウィン・デイヴィス 名もなき男の歌(2013年、コーエン兄弟)
- はじまりのうた(2013年、ジョン・カーニー)
- 楽隊のうさぎ(2013年、鈴木卓爾)
- ジャージー・ボーイズ(2014年、クリント・イーストウッド)
- FRANK/フランク(2014年、レニー・アブラハムソン)
- ピッチ・パーフェクト(2012年、ジェイソン・ムーア)
- 心が叫びたがってるんだ。(2015年、長井龍雪)
- くちびるに歌を(2015年、三木孝浩)
- 25年目の弦楽四重奏(2012年、ヤーロン・ジルバーマン)
ざっくりですが各作品の感想も記しておきます。
1位:セッション
この映画を見ているとかつて吹奏楽部でパーカッションを担当していた時に毎回怒鳴られて、手の皮が破けるほど練習していた時期を思い出す。その時期は本当に苦しかったのだけど、そんなストイックな音楽の世界で闘争し続ける者達の尊敬と畏怖に震えると同時に、ラストでの迫力のパフォーマンスに目が離せない。
コーエン兄弟最新作『インサイド・ルーウィン・デイヴィス 名もなき男の歌』予告編 - YouTube
夢のために様々な努力をするがその夢は叶わないことはよくある…音楽の世界に限ったことではないがやはり音楽の世界ではそれが残酷なまでに顕著に表れる。夢を追うのか諦めるかの瀬戸際で踏みとどまる売れないフォークシンガーのツイてない日々はなんとも切ないけれど、それでも踏みとどまる人達や諦める人達優しく包み込んでくれる。
3位:はじまりのうた
やはりこの映画の魅力は音楽の力をきちんと信じている所だ。音楽を聴くことや演奏することは最高に楽しいし、国や性別なんて関係なく全てを繋ぎとめてくれる。大きく関わることはないかもしれないがやはり人生に音楽は必須だと改めて感じさせてくれる。また映画を彩る楽曲たちも最高に心に染みる。
4位:楽隊のうさぎ
映画『楽隊のうさぎ』予告編-吹奏楽ver. - YouTube
ちょっと自分に自信のない内気な主人公が、吹奏楽部に入ってメンバーと共に基礎練習、どうでもいい会話しながら下校して、コンクールに向けて頑張るというだけで別にドラマチックな展開はないのだけど、自分も吹奏楽部で似たような生活をしていただけにやはり思い入れてしまう。辛いこともあったけどあの日々はとても楽しかったなぁ。
5位:ジャージー・ボーイズ
映画『ジャージー・ボーイズ』日本オリジナル予告【HD】 2014年9月27日公開 - YouTube
ニュージャージーの片田舎から生まれたフォー・シーズンズの富と名声、裏切りと挫折の歴史はとてもドラマチックだ。そしてどんなに関係がこじれようともどこかで仲間のことを考えずにはいられない彼らの絆に感動するというものだ。全てを乗り越えた末のステージに涙が止まらない。
6位:FRANK/フランク
覆面を絶対に取らない謎の男フランクの奇妙なバンドの珍道中がなんとも面白く、奇妙な音楽作りは新鮮だ。だがフランクという天才の存在が、自分の才能の限界に気付かせてしまうという皮肉がどんどんこじれて暴走していく様はなんともほろ苦い。音楽でしか生きることが出来ないフランク達のことがどうしても忘れられなくなるのだ。
7位:ピッチ・パーフェクト
等身大な女の子達がとても魅力的で、愉快なキャラクター達が織りなすドラマがなんとも愛おしくコメディとしても最高の出来栄え。そしてアカペラが作り上げるグルーヴ感やチーム感にテンションアガりっぱなし。純粋に「音楽!友情!」に特化していると思う。もちろん続編も最高なのでそちらも是非。
8位:心が叫びたがってるんだ。
言葉にできない想いを口に出して言うために心を閉ざした少女がしたこととは、歌に想いを込めることだった。後悔や言えない想いを抱えた高校生達が作り上げるミュージカルは彼らの青春ぶりも相まって奇跡を起こす。喜びと悲しみが同居するラストに震えが止まらなかった。
9位:くちびるに歌を
五島列島の小さな学校に赴任してきた先生と合唱部員たちはなかなか一つにまとまらない。だがやがてそれぞれの心の傷が交錯していき、自分達の将来への手紙を機に合唱に全てを溶け込ませていく。8位の「心が叫びたがってるんだ。」との共通ポイントも多いのでセットで見ることを薦めたいですね。
10位:25年目の弦楽四重奏
25周年を迎えた最高のカルテットだが、パーキンソン病によるメンバーの引退を機に今までに抱えていた亀裂が一気に裂けていく…最後のカルテットによる演奏はどうなるのだろうか?途中でチューニングを変えることなく全ての楽章を演奏するベートーベン弦楽四重奏曲第14番作品131に彼らの人生が滲み出る。
あまり昔の映画を見ていないせいかほとんど最近の作品ばかりですが、どの作品も素晴らしい作品だと思います。いろんな人のランキングが楽しみですね。これを見てこの企画を知った方は12月12日まで受け付け中とのことなのでまだ間に合いますよ!
ちなみに「ピッチ・パーフェクト」と「心が叫びたがってるんだ。」に関してはきちんとレビューを書いていますのでよかったらお読みください。他の作品もまた見直してレビュー書きたいですね…いつになるやら(遠い目)